データサイエンスとデータドリブン経営

データサイエンス/デジタルマーケティング/データドリブン経営の書籍紹介・感想

バイオポリティクス

バイオバンクの話が本書内に出ていましたが、現在ではこれが更に進み個人の生活をライフログのように記録して、DNAと生活習慣(その他データ)と病気・薬効との関係の統計を取ろうという動きが進んでいるようです。

 

2.価値観について

 

  • 倫理と政治について

バイオエシックスより大きい範囲(政治、社会)を扱うものとして、バイオポリティックスがあると本書にあります。

改めて考えたのですが、倫理は個人を主体として、政治は組織・集団(目的・価値観、利害が異なる集団)を主体としています。

今まで私はコンフリクトの発生しない価値観(会社の売上を伸ばす、社会に貢献する、家族・友人を大切にする、等)の中でしか生きておらず、人によって意見が異なり対立が発生した場合に、どのように共同体を成立させるかという問題意識が希薄でした。

価値観の異なる人々をどうまとめ上げ、共同体を成立させるかというのが、これからグローバル化が進む中での日本企業・欧州企業の課題になるのではないかと思います。(勝手な想像ですが、アメリカ企業は歴史的に共同体意識が少ないのではないかと思います。自動車産業で終身雇用がありましたが、契約という意識が強かったのではないかと。)

 

  • 地域・時代による価値観の相対性について

欧州で人体保護のための憲章が作られたという話が本書の「欧州的秩序の確立」にありました。この部分を読んで、小学校で教わった日本国憲法の「自由」「平等」という価値・信念も作られたものであることが分かりました。小学生だったので無批判に受け入れましたが、当時の封建的な価値観の大人は押し付けられた憲法という印象を受けたと思います。

 時代によって価値観は異なってくるので、自分自身も時代の流れについていけるように柔軟な考え方を持っていきたいです。(流されているようで格好悪いですが。)