『「原因と結果」の経済学』読書メモ
「原因と結果」の経済学
マーケティングの因果推論の勉強のために『「原因と結果」の経済学』 を読みました。
学習した内容を記憶するために、概要のメモを残します。
詳しい内容を知りたい方は下記から書籍をご購入下さい。
各章の内容
1章 因果推論の根底の考え方
「偶然」「第3の変数」「逆の因果関係」が無いことを「反事実」で証明
2章 因果推論の理想形「ランダム化比較実験」
3章 たまたま起きた実験のような状況を利用する「自然実験」
4章 「トレンド」を取り除く「差の差分析」(疑似実験その1)
5章 第3の変数を利用する「操作変数法」(疑似実験その2)
6章 ジャンプに注目する「回帰不連続デザイン」(疑似実験その3)
7章 似た者同士の組み合わせを作る「マッチング法」(疑似実験その4)
8章 ありもののデータを分析しやすい「回帰分析」
補論① 分析の「妥当性」と「限界」を知る
補論② 因果推論の5ステップ
キーワード
ランダム化比較試験(RCT:randamized controlled trial)
研究対象を介入群と対照群にランダムに振り分ける。
介入群が「もし介入を受けなかったらどうなっていたか」という反事実を対照群で穴埋めする手法。
自然実験(Natural Experiment)
研究の対象となる人々が、制度変更等の「外生的なショック」によって、介入群と対照群に自然に分かれたことを利用して、因果関係を検証。
差の差分析(DID:Difference in difference design)
介入群と対照群において、「介入前後の結果の差」と「介入群と対照群の結果の差」の2つの差を取る。
前提条件
・2つの群でトレンドが同じこと。
・介入タイミングで、別の変化が2つの群で別々に生じていないこと。
操作変数法(Instrumental Variables Method)
原因と結果の間の交絡因子の影響を排除するために、
「原因に影響を与えることを通じてでしか結果に影響を与えない」操作変数を使用して、介入群と対照群を比較する。
前提
・操作変数は原因に影響を与えるが、結果に直接影響を与えない。
・操作変数と原因の両方に影響を与える第4の変数が存在しない。
回帰不連続デザイン(RDD:regression descontinyuity design)
恣意的に決定されたカットオフ値の両サイドで、介入群と対照群が分かれる状況を利用して因果効果を推定する方法。
・カットオフ値の周辺で結果に影響を与えるような不連続に変化するイベントが起きていないこと。
、マッチング法(Matching Methods)
結果に影響を与えるような共変量を用いて、対照群の中から介入群とよく似たサンプルをマッチさせて比較する方法。